昨年12月12日のブログに「診療報酬改定で期待したいこと」という記事を投稿しました。
そこで『DPC/PDPS』に注目しているということを書いたんですが、3月5日に診療報酬改定の告示・通知が発出されたので、「では、いったいどう何たんだろう」と内容を確認してみました。
DPC/PDPSは導入されてから20年余りが経過しており、その間に当初の制度設計時には無かった高額な薬剤などが上市されるなど、環境に大きな変化が生じていました。
そこに制度と実際の医療との矛盾が出てきていたことに対し、今回の診療報酬改定で何らかの対応がなされるのかどうか注目していたのですが、一部の難病治療薬について、その薬剤を使用した場合の新たな評価(分岐)が設定されておりました。
学会や患者会の方々が要望を上げていたということを耳にしていたのですが、厚生労働省としてそうした声をしっかりと受け止めて対応された、ということです。
とても喜ばしいことですね。
診療報酬は世界に誇る我が国の国民皆保険制度の重要な部分を担うもので、提供される医療への値付け表であり、その内容如何で提供される実際の医療の質や量に大きな影響をもたらすものです。
通常、2年に一回の見直しが行われるのですが、その膨大な量から、医療の進歩や環境の変化の全てを見直しに反映させるというのは本当に「無理ゲー」でして、「ここをこう変えた方が良い」「実態と診療報酬が乖離している」といった声を気付いた人が厚生労働省に届ける必要がありますし、それが適切に改定時に反映される必要があります。
希少疾病・難病においてはこの対応がとても難しく、それは気付ける人、当事者という立場の人が圧倒的に少数であるが故に「気づく人」も「声をあげる人」も少なくなってしまう、ということがあるのです。
そうした中で今回の診療報酬改定でなされた対応は、本当に素晴らしいものだと思っています。
声をあげた人たちも、その声に応えた人たちも、「Good Job!」です。
今回のこうした答え合わせの結果を目の当たりにして、改めて、知って、考えて、行動する、ということの意義と重要性を実感しました。
気がついた人がしっかりと声を上げて、それが施策に反映され、次の世代の人たちにより良い環境を残すことができる、それを目の当たりにすることができたからです。
嬉しい答え合わせの報告ができて、よかったなと思う今回のブログでした。
火曜日担当・高畑紀一
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🏥遠くで心配するより、近くで心配する方がええわなぁ。
こんにちは。中井ファミリーです。
今日の大阪は少し暖かく、雲は多いものの日差しが明るい霞晴れ。
山笑う大阪。
「山笑う」は春の季語だそうです。
春は山も笑うんですね!
先日、わが家の長男は大学病院に検査入院してきました。
アメリカでの治験参加帰国後から治療薬が日本で承認されるまでは、毎週投与のために大学病院へ日帰り入院で通っていました。
それ以降は毎年の検査や手術のための入院と、今は臨床試験参加しているので毎週通院を続けています。
これまで一番長った入院は、2011年小学生の時の頸椎手術で1か月ほどかかりました。
術後はすぐに病棟に戻れず、一晩HCU(高度治療室)で過ごすということで、私は付き添いを申し出ました。
(手術に立ち合わせて頂きたいとお願いしましたが、こちらは残念ながら却下されました。)
長男のアメリカでの治験参加一年半は、日本とアメリカの二重生活を支えるために日本に残った私はとにかく仕事を続けて稼がねばならず、治験中は一緒に過ごせなかったことから、こんなことしかできないけれどこんな時こそ一緒にいて少しでも安心してもらいたいと思い、ベッド横の丸椅子に座って看護師さんの邪魔にならないように、術後の嘔吐と痛みと闘う長男に寄り添いました。
翌朝、病棟の洗面台へ行くと、入院中のパジャマ姿の女性がHCUから出てきた私を見て、
「なんやアンタ、寝ずの看病か?」
と声をかけられました。
普段着で、その上ボロボロの顔をしていたのですぐに分かったのでしょう。
私がうなずくと、
「そやなぁ〜、遠くで心配するより、近くで心配する方がええわなぁ。」
と。
わが家のこれまでを知ってるのかと思えるほどの一言にびっくりしました。
声にこそ出しませんでしたが、
⦅ホンマにその通りやわ⦆
何とも救われるような大阪のおばちゃんの一言に、この人もこれまで心配してきた人がいるんやろうな、優しい人やなと思えました。
今でも忘れられない一場面です。
写真は2021年の検査入院に付き添った際、病院用の上履きを新調した時のものです。
病院でも気持ちを上げていたいと思い選んだ上履き用のおしゃれサンダルです。
まだまだ使えると思っていたのですが、2005年から16年。
裏を見ると、穴が開いていました。
(上履きサンダル 旧→新)
でも、せっかく新調したのに、この後コロナ禍で付き添いが出来なくなり、そうこうしているうちに長男は検査だけなら、一人で入院できるようになってしまいました。
嬉しいやら、ちょっぴり悲しいやら。。。
さぁ、気持ちを切り替えて、一人でも『免疫の壁』になるために麻疹(はしか)の予防接種を受けに行かねばなりません!
(後日:予防接種法改正の活動で学ばせていただき、MRワクチンの追加接種をしていました。わが家のお父さんも接種済みです。)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240312/k10014388191000.html
木曜日担当 ムコ多糖症2型長男の母 中井まり
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下記のニュース、とても心配です。
関西で相次ぎ感染報告 感染力“最強クラス”「はしか」対策 あなたは何回ワクチン接種した?
麻疹(はしか)は非常に感染力が強く、空気感染する数少ない感染症です。
麻疹の患者さんと同じ場所にいただけでも感染するリスクがある、そんな疾病です。
現在、定期接種として1歳と小学校入学前の2回、接種が行われています。
ワクチンの効果は非常に高く、ワクチンにより十分に感染予防が期待できます。
しかし、一方で麻疹に感染する子どもが予防接種で限りなく抑えられたため、自然に流行することが極端に減ったため、以前であれば子ども時代に接種したワクチンの効果に加えて、その後の流行期にウイルスに触れることで自然に抗体が高まる、いわゆるブースター効果が発揮されていたのですが、それが現在では期待できないため、接種から時間が経っている世代の抗体が低下している、という指摘もあります。
そのため、一旦国内に持ち込まれると、感染が拡大してしまうというリスクが高くなっているのです。
麻疹は「命定め」と言われていた時代があるほど、重症化した場合に命を落とす危険性もある感染症ですし、また、幸いに回復したとしても神経節の中にウイルスが潜伏し、それが後に活性化することで「亜急性硬化性全脳炎(SSPE)」という重篤な疾病を引き起こすことがあるため、「感染しないこと」を最優先すべき感染症といえます。
ワクチン接種が可能な時期が1歳とされており、それに満たない乳児は接種ができませんし、またワクチンがウイルスを弱毒化した「生ワクチン」ですので、免疫不全等で接種ができない方もいます。
感染力が非常に強い麻疹に、ワクチン接種を受けたくても受けられずに晒されてしまう方々が少なからずいらっしゃるのです。
こうしたことを考えても、麻疹に対してはワクチンを打てる人がしっかりと接種をして、社会的免疫力を高めておく必要があります。社会集団が感染を防ぐことで、ワクチン接種ができない方も守る、そういう考え方です。
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JUGEMテーマ:健康
新生児マススクリーニングは「予防医療」として拡大していると言える
こんにちは。中井です。
3月3日(日)「第18回遺伝カウンセリング学会アドバンストセミナー」が開催されました。
大阪大学 酒井規夫先生、大阪公立大学 濱崎考史先生のもと、全国各地から参加された医療関係の方々が午前9時から午後3時まで、拡大新生児スクリーニングの「意義」を伝えるため、愚直に果敢に、時に涙して、時に赤ちゃんを抱えながら、ロールプレイを繰り返されました。
ムコネットTwinkle Days中井はこの機会に学ばせていただくべく、オンデマンドビデオ講師として、また当日は6時間参加させていただきました。
最後の総合討論では発言の機会を頂き、みなさまに学びのお礼と少しお話しさせていただきました。
Take Home Message
大阪大学 酒井規夫先生:新生児マススクリーニングは、小児医療のみならず、医療の中での早期診断・早期治療を目指す「予防医療」として拡大していると言える。
理解いたしました。
先生方、参加されましたみなさま、この度はありがとうございました。
👶「拡大新生児マススクリーニング」って何やねん?
http://blog.muconet-t.jp/?eid=949797
👶拡大新生児スクリーニング検査
https://www.yobouigaku-tokyo.or.jp/baby/optional/
木曜日担当 ムコネットTwinkle Days 中井まり
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最近、TVのCMで「帯状疱疹」のCMを目にすることが増えています。
「みたことあるよ」という方も多いのではないでしょうか。
帯状疱疹という疾病は、ザクっと言うと「以前に水痘(水ぼうそう)に罹った時に、水痘ウイルスが体の中に残っていて、それが何らかの理由で免疫が低下した場合などに活発に動くことで、症状が出る」というものです。
私の世代の方は、ほとんどの人が水ぼうそうに罹っていますから、帯状疱疹を発症するリスクを有しているんですよね。
実際に発症したことがある方も珍しくなく、ご自身が発症した方や身近な人が発症したという方は結構いらっしゃいます。
なので、帯状疱疹という疾病そのものについてはそれなりに認知度が高いと思っています。
ところが、「帯状疱疹はワクチンで予防できる」ということはあまり知られていません。
病気のことは知っている、だけども予防法があることは知らない、という状態です。
最近よく目にするTV CMで、「へー、ワクチンがあったんだ」「予防接種で予防できるんだ」と知った方も多いでしょう。
予防接種は健康な状態で接種するものです。
疾病の治療と違い、何らかの症状が出てきて、辛い、苦しいという状態を改善したくて医療機関に受診する、というものではありません。
何も症状がない時に、医療機関に足を運んで接種しなければなりません。
症状があれば、その症状を軽くしたい、回復したいと思い、そのための情報を探すことになります。
でも、健康な状態で何の症状もなければ、なかなかその状態を保つための情報を探すことはありません。
そういう性質のため、予防接種やワクチンについては、必要な方に必要なタイミングで情報を届けることがとても難しいのです。
帯状疱疹とその予防接種に関するCMを頻繁に目にするようになり、こうして多くの方に知っていただける機会が増えたことを嬉しく思っています。
医薬品に関する情報提供は、薬機法やガイドラインで厳しく制限されています。
そうしたこともあり、なかなか広く広告を出すということに慎重だという面があります。
ただし、予防接種、ワクチンについては必要なタイミングに自ら情報を探しに行く、というものではないので、こうした広告などはもっと活用されても良いのではないか、と思っています。
火曜日担当・高畑
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世界希少難病の日と世界のバンドネオン小松亮太デビュー25周年ビルボードライブ大阪!
こんにちは、中井です。
今日は世界希少・難治性疾患の日。
2008年にスウェーデンで開催されたイベントから世界に広がり、毎年2月の最終日にRere Disease Dayが日本でも行われるようになったそうです。
希少・難治性疾患は他人事でないことを知っていただきたいです。
疾患が発症しても少しでも過ごしやすくなって、少しでも良くなって、治るようになって、患者さんもその家族も、みんなそれぞれ社会で活躍できますように。
私も少しでも出来ることを続けていきたいと思います。
さて、先日小松亮太さんのライブ「小松亮太デビュー25周年CDリリース記念ツアー コラソン・デ・アニソン」へ伺いました。
タンゴの本場アルゼンチンでも高い評価を得る、世界で活躍されている小松亮太さん。
ライブは小松さんがデビュー25周年を記念してアレンジされた昭和アニメソングから始まり、小松教授による普段聞けないタンゴと歴史講座が学べて、そして何よりも美しい音楽がビルボード大阪に響きました。
(小松亮太さん、美貌のヴァイオリニスト近藤久美子さんご夫婦と中井ファミリー女子チーム)
ライブ終了後に昨年の第64回日本先天代謝異常学会参加のご報告と、拡大新生児スクリーニングについてお話ししました。
小松亮太さん、デビュー25周年おめでとうございます。
2005年に放送されたドキュメント番組をご覧になられた小松亮太さんから「同じ子どもを持つものとして他人事とは思えない」とご支援のお申し出を頂いてから、今年で19年になります。
本当に、本当に、いつもありがとうございます。
「失わずに済む命を救う 拡大新生児スクリーニング」
https://www.yobouigaku-tokyo.or.jp/baby/optional/
「先天代謝異常症 早期発見・早期治療」
https://www.youtube.com/watch?v=YGAz1fJZ8AA
木曜日担当 ムコネットTwinkle Days 中井まり
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今回は思いっきり、個人ネタです。
去る2月23日(祝)、私は53回目の誕生日を迎えました。
53歳!53歳ですよ、53歳!
漫画&アニメ「サザエさん」の波平さんが54歳なのだそうです。
あと一年で追いつくのですね、波平さんに!
私が子どもの頃の53歳って、すごく大人のイメージでした。
JUGEMテーマ:健康
15年前の「先天代謝異常等検査事業廃止案」
こんにちは。中井です。
今週は梅雨を思わせるような雨続きの大阪です。
この大阪で15年前、当時の橋下大阪府知事が打ち出した財政再建問題に、「先天代謝異常等検査(新生児マス・スクリーニング)事業廃止案」が含まれており、大阪の子どもたちの命と健康が守られかねない事態が起っていたことをご存じでしょうか?
これに対して各学会や患者団体が要望書を提出される中、仲間たちがソーシャルネットワークmixiやブログで発信すると、心あるみなさんが反対表示を掲げてくださり、世界のバンドネオン奏者 小松亮太さんはバンドのみなさんと共に反対バッヂをつけてくださいました。
同じころ、湘南乃風 若旦那さんが国立島根大学 山口清次教授を訪ねてタンデムマス法の研究を応援される内容の報道がありました。
(中井ファミリーも事業廃止反対!)
(世界のバンドネオン小松亮太さんとバンドのみなさんも事業廃止案に反対!!)
そして、心ある方々のお力添えで、私は大阪府庁へ要望書を提出しに伺いました。
この要望書の内容に加えて、以下のお話しをしました。
「ムコ多糖症にようやく治療薬が承認されたので、この検査に入れていただき少しでも早く子どもたちに治療を受けさせてほしい、と願っているのにこの検査がなくなってしまうと早期治療が叶わない」
(要望書を担当課長へお手渡ししました)
この後、大阪府は先天代謝異常等検査事業廃止案を廃案、事業は存続されることになりました。
また子どもたちの命と健康を守る研究が進み、2014年にタンデムマス法が確立され、ひだまりたんぽぽ 代表柏木明子さんたちの活動から、今では赤ちゃんの20種類の病気を検査が出来るようになりました。
しかし、まだこの公費で行われている先天代謝異常等検査(新生児マス・スクリーニング)にムコ多糖症は入っていません。
「失わずに済む命を救う 拡大新生児スクリーニング」
https://www.yobouigaku-tokyo.or.jp/baby/optional/
木曜日担当 ムコネットTwinkle Days 中井まり
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とてもローカルな話題で恐縮ですが、去る2月18日、私が住む四街道市の市議会議員選挙が行われました。
「四街道市議会議員選挙 開票結果・当選者は 投票率は前回上回る 2月18日投開票(NHK千葉放送局)」
20の定数に28人が立候補するという激戦でしたが、私が応援していた二人の候補者は、見事ともに当選しました。
さて、報道にもあるように今回の投票率は「41.18%」です。
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👶拡大新生児スクリーニング検査を受けましょう!
こんにちは。中井ファミリーです。
先週、季節の変わり目と申し上げたばかりですが、この2日間ほどの春本番の暖かさに、ルーティーン化していた冬服から何を着たらよいか迷ってしまいました。
天気予報では、明日から一転して寒の戻りとなるそうです。
長男をはじめ家族みんながこの気温差で風邪をひかないように、体力が落ちないように、今日の晩御飯は何を作ろうかな?
さて本題です。
タイトルの拡大新生児スクリーニング検査は、これまでのスクリーニングに加えて、7疾患が見つけられる赤ちゃんの検査です。
子どもたちの命と健康を守るために研究が進み、1977年に5疾患から始まった検査は、今では20疾患になり、そこから新たに7疾患が見つけられるようになりました。
ただ、新たな7疾患については任意であり、有料であり、各自治体や出産する病院や産院で検査できる疾患が違います。
(早く日本全国公費でスクリーニング検査をしていただきたいです。同じ日本に住んでいて、生まれた地域や金銭的理由によって子どもたちの命と健康に差が出てしまうことがあってはならない。昨日も今日も明日も赤ちゃんは日本全国で生まれています。)
拡大新生児スクリーニングは、赤ちゃんの命と健康を守る大切な検査です。
パパもママも、おじいちゃんもおばあちゃんも、あなたのもとにやってきた赤ちゃんの未来のために知りましょう!
愛する赤ちゃんのために、拡大新生児スクリーニング検査を受けましょう!!
👶拡大新生児スクリーニング検査
https://www.yobouigaku-tokyo.or.jp/baby/optional/
👶「拡大新生児スクリーニングって何やねん?」
http://blog.muconet-t.jp/?cid=40854
木曜日担当 ムコ多糖症2型長男の母 中井まり
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先日、嬉しいニュースが飛び込んできました。
鹿児島県当初予算案一般会計8400億円 未就学児の窓口医療費無料化など子育て関連468億円
鹿児島県の子ども医療費助成制度が、来年度から小学校就学前の子どもたちについては現物給付となるというものです。
今現在、鹿児島県の子ども医療費助成制度は、住民税非課税世帯のみが現物給付で、その他の世帯では一旦窓口で一部負担金を支払った後、後日、助成が口座に振り込まれるという「償還払い」となっていました。
全国的にもこのような取り扱いは鹿児島だけで、県内では改善を求める大きなうねりが起きていました。
子ども医療費の全額窓口支払い「鹿児島だけ」 負担ゼロ目指し7万人超の署名も 県は助成額の増大を懸念?
子ども医療費「鹿児島だけ」窓口負担重いまま 全国の未就学児は無料か一定額負担なのに…県が認めず 親や医師会「少子化進む」
これらの記事にもあるように、制度の改善を求めて保護者や医療従事者などが声をあげていました。
こうした声に、県知事を筆頭とする行政の方々も制度変更を決断されたのだと思います。
鹿児島県内でこの件が話題になったのは最近のことではなく、ずいぶん前から市町村や県議会、医療関係者などから改善の要望が出されていたそうです。
今回、大きく事態が進んだのは、こうした声の積み重ねに加えて、子育ての当事者である保護者の方々から明確な意思表示がなされたこと、声が上がったことにあります。
私も予防接種制度の改善をはじめとして、さまざまな制度変更を求めて行政の担当者の方や政治家の方々に陳情してきた経験があります。
JUGEMテーマ:健康
「わしなぁ、骨髄バンクのドナー登録っちゅうのをしてきてんけどなぁ」
こんにちは。中井ファミリーです。
立春から数日、今はいわゆる季節の変わり目ですね。
毎年この頃になると、暖かい春が来るまでの辛抱のしどころと思い過ごしています。
と言っても、私は寒い季節が苦手なわけではないのですが、ムコネットTwinkle Daysムコママ会に、寒い季節になると様々な症状に加えて「低体温症」と向き合っているムコ多糖症の患者さんがいらっしゃるので、いつの間にかそう思うようになりました。
(いっこさん、卓ぼん、もうちょっとの辛抱ですね)
さて、1月の記事に骨髄バンクのことを書きましたが、もう一つ書いておきたいエピソードがあります。
保育所のママたちに骨髄バンクのドナー登録のお願いをした頃、私が勤めていた会社の労働組合の支部長会議でもお話しさせていただきました。
長年勤めておきながら労働組合の会議は初めてで、その上お弁当まで出していただき、恐縮したことを覚えています。
会議の最後に、出席されたみなさんに向けて長男の難病のことと、骨髄バンクのドナー登録のお願いをしたところ、順番に各支部長が話されていき、最後の方は「静かに行動すべき」と締められました。
そんなにみなさん考えてくださるのだと、ただただ驚きと感謝の思いでいっぱいになりました。
ある時は、本社から届いた書類の中にHLA検査についての部長からのお手紙があり驚きました。
それからしばらくしたある日、
遅刻して出勤してきた店長が、
「わしなぁ、骨髄バンクのドナー登録っちゅうのをしに保健所へ行ってきてんけどな、他の店のやつらも何人か来とったで。」
と、笑いながら話してくださいました。
当時は第2か第4の火曜日に予約をして保健所まで行って手続きをしなければ、骨髄バンクのドナー登録は出来なかった時代です。
その上、毎日仕事がどれだけ忙しいか、社員である私が一番良く知っています。
そのような中を会社の仲間たちは骨髄バンクにドナー登録してくださいました。
本当にありがとうございました。
またある日、阪急豊中駅で骨髄バンクのドナー登録会をしてくださったママさんから
「骨髄バンクから連絡あった?」
と、問い合わせがありました。
登録会でドナー登録をしたママ友さんに適合通知が届いたとのこと。
わが家には連絡はありませんでしたが、決断されて保育所に預けているお子さんがいらっしゃる中、お仕事とお家のことを段取りして、実際に入院して骨髄提供されたのです。
その方はその後、講演会のお手伝いもしてくださいました。
その節はお世話になりました。
ありがとうございました。
当時は毎日いっぱいいっぱいで、きちんとお礼もできないままこれまで来てしまいました。
こうして思い返すごとに涙が出て来てしまいます。
みなさん、本当に本当にありがとうござました!
まだまだお礼を言わないとならない方々がたくさんいらっしゃいます。
折を見て、書かせてくださいね。
日本骨髄バンク
木曜日担当 ムコ多糖症2型患者の母 中井まり
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最近、私がハマっているものがあります。
それは、「ランニング」。
一昨年の秋ごろから始めたので、1年と5ヶ月ほど続いています。
私は高校生の頃まで競泳をやっていて、トレーニングでも長距離ランなどを行っていました。
その頃の私にとっては、ランニング=「きつい」でして、競泳をやめて以降、「走るなんて真っ平だ!」と、一切走ることはありませんでした。
それからかれこれ30年以上が経ち、50歳を過ぎて、ふと「走ったら気持ちいかも」という、根拠なき思いが沸々と湧き上がり、いそいそと近所の農道に走りに出かけたのでした。
最初はもう、ランニングというのもおこがましいくらいの、トロトロ、ノロノロ、グダグダなものでした。
JUGEMテーマ:健康
👶「拡大新生児マス・スクリーニング」って何やねん?
〜それは赤ちゃんの将来に向けたお守り〜
こんにちは。
本日は昨年の10月に開催されました第64回日本先天代謝異常学会 学術集会「市民公開講座」の動画をご紹介します。
学会大会長の酒井規夫先生より市民のみなさんに広く知っていただきたいとのことで、命耀ける毎日ブログにも掲載します。
市民公開講座は、元バレーボール日本代表の大山加奈さんと子育てインフルエンサーの木下ゆーきさん、専門家の先生たちによる分かりやすい内容のトークショーです。
「拡大新生児マス・スクリーニング(生まれた赤ちゃんの命と健康を守る検査)」を知ってください。
📹YouTube「拡大新生児マス・スクリーニング」って何やねん?
https://www.youtube.com/playlist?list=PLcRTSoVThJeo14sugUhGmsllNwLoliP_V
👶産院を選ぶときは、
「そちらでは拡大新生児マス・スクリーニングは出来ますか?」
の問い合わせをしましょう!
この検査は赤ちゃんの将来の「お守り」(酒井規夫先生)
👶検査方法は、
「新生児マススクリーニング検査について説明させていただきます」(濱崎考史先生)
👶拡大新生児マス・スクリーニングによって疾患が見つかった赤ちゃんのママから
「(早期発見されたことで)医療ケアを受けながらも毎日笑顔で過ごせています」
とメッセージをもらい、これは赤ちゃんとパパ、ママにとってとても大切な検査なんだと感じています(大山加奈さん)
👶「なんで拡大新生児マス・スクリーニング検査をやってないんだ!」と文句言ってもいいんですね!(木下ゆーきさん)
木曜日担当 ムコネットTwinkle Days 中井まり
👶拡大新生児マス・スクリーニングは、赤ちゃんの命と健康を守る大切な検査です。
パパもママもおじいちゃんもおばあちゃんも、あなたのもとにやってきた赤ちゃんの未来のために知りましょう!
愛する赤ちゃんのために拡大新生児マス・スクリーニングを受けましょう!!(中井まり)
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我が家には3年前から固定電話がありません。
大学入学のために上京してから30年余り、私の名義の固定電話回線を持ち続けていたのですが、3年前の引っ越しの時に、廃止してしまいました。
一人一台、スマートフォンを持ち、FAXの利用もほぼほぼ無くなり(必要な時だけ、コンビニのサービスを利用しています)、インターネットの回線も固定電話とは無関係になっていますので、「無くても良いかな」と判断したものです。
子どもたちが義務教育を受けている頃は、固定電話を多く利用していました。
学校の連絡網、さまざまな手続きでのFAX利用、固定電話が大活躍していました。
時間と共に環境が変わり、固定電話は我が家での役割を終えたのです。
時間の推移とともに、また、科学や技術の進歩と共に環境が変わり、以前は必要だったものが不要になったり、不要だったものが必要になったりすることは良くありますよね。
10年前なら正しかったことが、現在では最適解ではない、ということは当たり前のことです。
ところが、私自身もそうなのですが、長く慣れ親しんだ事柄を変えることって、なかなかできなかったりします。
多くの人が関わることでも同じで、時代も社会も環境も変わっているのに、制度や仕組み、方法をなかなか変えられない、ということがあります。
特に法律が関わるものであったり、公的に基準などが関わるものであれば、尚更です。
しかし、時間の経過と共に最適解が変わるというのが常である以上は、適切なタイミングで変わらなければいけないですよね。
変わらない、変われないことで、逆に不都合な状況を生み出してしまうことにもなります。
過去には、ワクチンギャップ、ドラッグラグ、薬害の拡大、ハンセン病における人権侵害など、変えるべきなのに変えられなかったことで多くの不幸を生み出しました。
変わる、変える、というのは以前の判断、最適解を「間違っていた」とするものではないのです。
最適解は時間と共に変化します。
判断を変えるというのは、過去を否定するものではなく、今や未来に順応することです。
子どもたちが生きる時代の最適解は、私たちが生きてきた時代の最適解とは異なることがたくさんあるでしょう。
私たちは、私たちの時代の最適解を子どもたちに残すのではなく、どうやって最適解を導き出したのか、を伝えていけたらな、と思いますし、もしかしたらその手法すら変わるかもしれない、ということも意識しなくちゃな、と思っています。